2ヶ月で辞めたダサい店の話

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こんなに魅力が無いブランドは初めてだった

どう考えても、着たい服が無い

過去に2ヶ月で去った店の話。

入ったきっかけといえば、「そのときマシな求人がそこしか無かった」から。

給料も無理をきいてくれたし、とりあえず働かないといけないので入社しました。

しかし入社前から早速壁にぶち当たる。

着たいと思う服がひとつも無い・・・!!

そう、

「その店で働く自分はどんな服を着ることになるか」

だいたい販売員はシーズンのものを着るのが決まりなので、

私は転職が決まったらすぐ、あらかじめ公式サイトのオンラインを見るんです。

元々幅広く洋服を見て来た人間なので

「どんなブランドにも必ず良い服が何かしらある」と、頑張って探すわけです。

こんなに何日も何往復も見てるのに、魅力がわからない・・・!

私の今までに無かった種類の心配をよそに

幸い、元々店舗在庫が少な過ぎたので、店員が着るぶんまで余裕が無くて、

1点着ておけば大丈夫、

もしくは雰囲気だけ合わせておけば大丈夫

という現場でした。

ほとばしる違和感。この店、大丈夫・・・?

その店は店長と私以外は、

60歳以上のマネキンさん(いわゆる百貨店と個別契約してる売り子さん)たちで構成されていたのですが、

ダッサイでしょう。着たい服が何にもないわ

と、彼女らのようなシニアたちも毎日言っていていました。

もはやターゲット層に近い年齢のシニアたちでさえ満場一致で匙を投げている。

前から居るシニアに聞くと、

あまりにも売れな過ぎて、同じ商品が2年間ぶっ通しで店頭に出ている、と。

言われたとおり、

酷暑に裏起毛のパーカーが出ていた・・・

どうして現場に裏起毛がでてるんだ!

と、

すみれさんのように裏起毛のパーカーを抱きしめて、思うわけです。

こんなんではレインボーブリッジも永久に封鎖できない。

・・・これ、見えないとこに隠して良い?

それでも適応しようと試みた努力

努力① 服を素敵に着こなす努力

そして誰も店の服を着ておらず、

もはやブランドもくそもない、統一感の無さ。

これではどんなコンセプトなのかますますわからず、

百貨店内の数少ない貴重な通行客ですら

一瞥して足早に去っていくのです。

それにしても、店内見渡すかぎり全部無地の服。

これではオンラインを何往復見ても魅力がわからなかったのも当然である。

しかも、

形も本当に普通で、

無〇とかにありそうな服を「0」ひとつ多い価格で売っている。

これ、ちゃんとオシャレに着て見せないと、お客さんも買う理由ないわな

プロとしてはそんなことを思い、

持ち前の小物やアクセサリーを総動員して着たため、

お客さんや他店の人からは「オシャレだね」と言ってもらえることも多々あったが、

たいがいそのあとに「この店の服じゃないみたい」と、

喜んでいいのか悲しんでいいのかわからない結び言葉を何度ももらった。

ただ、そんなところでも「良い服」を見つけ出し、使いこなす、というのは

長年のお勉強の積み重ねだと言わせて欲しい。

自分が着た服に関しては桁ハズレに売れた(その店にしては、ね)と思います。

努力② 暇を潰す努力

そしてやっとセールが始まりました。

これはもう安売りでお客さんに持って帰ってもらわないと!

じゃないと商品が余って、裏起毛のパーカーも3周年を迎えてしまう

私は商品の循環のためにがんばるぞと思ったわけですが

セールになってもせいぜい2000円くらいの割引。

Tシャツですらまだ「万」を超えている。

・・・・正気??

ケチにも程がある。

案の定、セールというものも機能しないで暇な日々が続いた。

1日中シニアマネキンさんとふたりで暇を潰す。

店の包装紙で、手作り封筒の作り方を教えてもらった。

お菓子配るときにこれを使うのよ

そう言って、

頑張って時間を潰してもせいぜい一時間。

そのうち1人になると本当にやることが無かったため、

アニソンの歌詞を思い出して紙に書くという

自己流の写経まで始めたのに

ダメだ・・・ノイローゼになりそう

シャバに出て普通に仕事がしたい・・・

26年積み重ねて来た能力を

こんなところで疲弊させてて良いわけがない。

安西先生・・・仕事がしたいです・・・!!

私は迷うことなく早々に転職をしました。

あの2ヶ月ですら、意味がある

この経験は、

ファッションに於いて「無理難題(笑)に真正面から向き合う」という貴重な経験でした。

「ファッションは自由だ」という言葉を真に受けていいのはお客さんだけ。

販売員はそれではダメ。

好きなものだけ追求すると、

好きなデザイン、好きなブランドのことしか知らなくなる

逆も然り。

「どんなお客さんにも良いところを見つけて服と合わせる」ということも必要。

もともと多種多様のブランドで働き、老若男女に対応するというキャリアを積み重ねてきたけど

とくに難易度の高い、苦行のような2ヶ月だった。

miはけいけんちをかくとくした!

特殊な思い出の話でした。

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